我が家のハッピー

薫子は、幼い頃犬が大嫌いだった。何故なら、大きな犬に何度となく追い駆けられて泣いた思い出かがあるからだ。そんな薫子も、6年生の時同級生から柴犬とハーフの産まれたての子犬を貰ってきた。子犬なら吠えないし、追い駆けないので恐くない。友達とコットンに牛乳を含ませ、ピンセットで飲ませたものてである。父が、ハッピーと名付けた。多分、母を亡くしたばかりでハッピーな家庭にしようという思いが、父にはあったのだろう。父は、猫まんまならぬ、犬まんまを毎日作ってハッピーに食べさせていた。たまに、薫子が散歩に連れて行くと、近所のおばちゃんから「薫子ちゃんが散歩なんて、珍しいわね。」と。それだけ、父はパッピーと一緒だったのである。ハッピーも、秋になると人間と同じように物思いにふけっていた。学校から帰宅すると、天高い秋の空を眺めボーとしていたハッピーが居た。
そのパッピーも、薫子が高2の時逝ってしまった。それから、旦那様が独身時代捨て猫を拾って我が家に持ってきて、飼って下さいと言って以来我が家に猫達がたえた事はない。動物は、やはり癒しですね!