赤びげ先生①

薫子が、10年以上お世話になった先生の事を書きたく思い書いとると。
この赤ひげ先生は、ご自分が病に倒れ閉院しなければならなくなり一旦辞められて入院されたと。

今度、薫子の今6年間お世話になっている先生とクリニックを始められたと。
薫子は、今回はその大好きでとてもお世話になった先生の事を書くけ。

先生は、ご自分で病院の事を診療所とおっしゃっておられたので、そう呼ぶけん。
当時の先生の診療所は、予約制でなかったと。
で、いつ行っても患者さんでいっぱいやった。
1時間待つのは、当たり前。
でも、誰も帰らんで先生の診察を待っとった。

初診の人や、調子の悪い人には時間をさいてくれよんしゃった。
診療所に電話して、調子が悪い時先生と話したい時はよく話を聞いてくれんしゃった。
忙しい時は、手すきの時間や診療が終わってから、かけ直してくれよった。

薫子の場合、欝が酷くて病院に行けん時は、いつも看護婦さんが家まで薬を持って来てくれよった。
先生も往診に来てくれよった。
でも、先生そんなことで、お金取ったりせんかったよ。

また、薫子の欝が悪くて、ご飯が作れない時
いきなり先生、薫子に電話してこられて
「我が家ね、今夜ピザを頼んだの。
家内が、薫子さんのこと心配してね、薫子さんちにピザを頼んだからね。
もう少ししたら、届くから待ってなさいね」
家内じゃなくて、心配してるのは先生なんだよね。
我が家に、先生からのピザは数回届いたよ。

またある時、薫子が年末欝で倒れた時は、
またいきなり先生が、来んしゃった！！！！
多分、業者さん達や患者さん方が先生にとお歳暮を贈ったのを
玄関に沢山置いて
「薫子さん、これでお正月なんとかしのぎなさいね」って。
小さかったお兄ちゃんと薫子、頂いたお歳暮を見て目が点になったよ。
こげな先生、みんな知っとる？
。。。。。。。。。。続く